試験で「小論文」とか「小作文」というものを見かける。
与えられたテーマに沿って文章を作成する。 一見、同じようなものに見えるが、実は大いにに違うもの、、、のようだ。 その違いを一言で言えば、論文と作文の違いである。 簡単に言えば 論文:事実や論拠に基づいた文章 作文:事実無根でも、問題ない文章 という事になる。 つまり「小論文」といった場合には、書くことが事実でなくてはならず、 文章作成者の知識や洞察力、視点が評価される。 一方、「小作文」の場合には、内容は100%フィクションでも全く問題はなく、 その文章のいわゆる「面白さ」が評価基準となる。 つまりこの2つ、評価の仕方が全然異なってくるわけだ。 これを試験内容として評価する場合、 検証や知識の照らし合わせだけで片付く場合と、 その文章の「面白さ」を考えなければならない場合。 前者の方は比較的客観的に評価できるので、公平な評価が出来そうだが、 面白さの評価とはいかなるものか。 読む人間の好みによって全然違って来る、 すなわち評価基準があまりにも曖昧となる。 読む人間、つまり採点者好みならば高得点、そうでなければ低得点となる傾向が強くなるのは否めない。 そう考えると、この種の試験の評価基準とは何か、という気もするが、 企業が自社好みの人材を探すのにはうってつけなの試験かもしれない。 どちらにしても、文章というものは作成者の人柄、知識、知性、表現力などいろいろなものを表しているのともいえるのだから。 ただ、出題者側が意図的に「小論文」と「小作文」とを区別していて、 その上で出題しているのかどうかという点についてはいささか疑問ではあるが・・・。
by climberkitune
| 2005-04-15 00:00
| Thinking
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